県道の向こうに石室完存のミニ前方後円墳
土地勘がないところを訪ねるというのは、いつになっても不安ですね。最大の問題は、事前の調べどおりに、電車やバスの接続ができるかどうかです。この日はラッキーでした。品川から朝一ののぞみで福山まで行き、そこから福塩線で府中駅まで移動しました。そこから11時発の路線バスに乗ります。事前に調べていたのですが、駅から路線バスのターミナルまでは離れています。道の駅、びんごがあるので、それを目指すとわかりやすいです。少々、時間があるので、のぞいてみようとおもったのですが、生憎、休館。隣のイオンモールで時間を潰しバスに乗りました。古墳のある水泳(みなが)まで約40分。しかも料金500円で乗客は一人おり、2人下りと、ついに私一人に。申し訳ない気持ちですが、今回も地方の過疎を体験です。窓の外は田園風景というより、低山の間を縫うように走ります。そして時折、家並みが目に飛び込みます。集落です。はて、次の集落はと思っているうちに、目指す水泳(みなが)バス停に到着です。
バス停を降りて、左手をみるとすぐに目に入ったのが田畑の先にある横穴式石室のみえる南山古墳(正確には南山1号墳)でした。墳丘周りはきれいに整備されているので前方後円墳ということがよくわかります。早速、古墳へ。ところがなかなか近づけなかったのです。猪除けの電線が張り巡らされている上に、それを越えても用水路があるのです。こういう時は急がば回れ。墳丘左側から近づくことに。ここも、人様の田畑を横切ることになるのですがやむを得ません。そうして近づいたのが動画のはじめのシーンです。
前方後円墳といっても長さ22.5mと超ミニサイズ。最大の前方後円墳は、その23倍の長さがある525mの仁徳陵古墳(大仙古墳)です。墳丘と地山の間が崩れていて現状は、もっと大きく見えます。乗ってきたバスが通る県道(古墳時代もあったのでは)からもその雄姿を仰ぎみることができたのではないでしょうか。1号墳(南山古墳を道沿いに)南に下ると南山3号墳(平山古墳)があり、さらに南には二反田古墳群があり、古墳時代後期に、この辺りが共同墓域だったことがわかります(残念ながら、1号墳以外は今回は訪ねていません)。
南山古墳の横穴式石室は、こんな目立つところにあるにもかかわらず、完存しています。状態が極めてよいことは動画からもおわかりだと思います。興味深いのは、長さ8.3mの石室の右側壁が玄室、羨道とつながっている点です。玄室と羨道は左側壁途中に袖(立柱石)があるので区別されてはいますが、石室を造る際には一つの部屋として造られたのではないかと思われます。まぐさ石もなく、天井は玄室、羨道とつながっています。もっとも羨道天井は一段低くなっています。6C終わり頃に造られたとみられています(撮影2025年11月末)。












