道路脇の藪の中に眠る古墳
八尾市が高安千塚古墳群の国指定史跡を求める過程で2015年から17年にかけて、保存整備にあたっての現状と課題を明らかにした「史跡高安千塚古墳群保存活用計画」をまとめています。高安山山麓に6Cを通じて築かれた高安千塚古墳群は現在でも230基を残しており、服部川、郡川などの支群にわかれています。「計画」では各古墳の墳丘及び石室の現状や規模についてだけでなく、公開にあたっては墳丘上の樹木の伐採や石垣の撤去(高安千塚古墳群の古墳周は石垣が後世築かれていることが多い)の必要性などコメントもつけられていて驚かされます。今回の17号も、動画後半、18号に移動するところで石垣がみえます。 その調査で服部川支群のなかで残りのよいもの(良好)として17号は16号とともにあげられています。墳丘も石室も◎で、石室の造りは精緻とあります。たしかに開口部の土砂が羨道の半分を占領していることを別にすれば、右片袖式の玄室がよく残っています。「計画」には中規模の石室と記されています。石室石組みの間から太陽光が漏れるということもなく造られた時のままです。石室内が部分的に欠損している78号や93号(クリックと)とはその点が違います。 他方、「計画」では「概して良好」としている18号は、調査後の開口部への土砂の流入がひどく、「計画」が記す「開口部が狭小」どころか、匍匐前進でも石室に到達するのは難しい状況です。やむなく開口部から高さ30㎝ほどの隙間を縫って玄室方向にカメラを向けてみました。ようやく奥壁をとらえることができたものの、これでは近いうちに埋まってしまってしまいます。そのスピードの速さに改めて驚かされました。 とはいえ道路脇の藪のなかにいくつもの円墳、それも結構な大きさのものが残されていることに驚かされました。残念ながら「計画」には石室全体の長さ以外は記載がなく、キャプションの数字は目測です(撮影2022年1月末と2月初旬)。
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