今回は甲府盆地の南東の端、曽根丘陵にある墳長169m、堂々たる前方後円墳をご紹介します。公園として周辺を含め整備され、建物がほとんど目に入らないせいもあってより大きく感じます。三段築成の後円部は本来、葺石が葺かれていたようですが(二段築成の前方部はなし)、復原された現在の姿は動画に見るように緑一色。これまた印象的です。


 このような大規模な前方後円墳が3C後半という時期になぜ築造されたのか興味深いところですが、常識的に考えればヤマト王権の勢力範囲が次第に東国に及び、この地の在地豪族もその支配下にはいったのでしょう。それを証するかのように中央から下賜されたと思われる銅鏡が複数枚埋葬されていました。また同じ曽根丘陵には、甲斐銚子塚より早く、100m弱の大丸山古墳という前方後円墳が築かれたことが明らかになっています。

 後円部の竪穴式の埋葬施設からは鏡や玉、鉄刀など多数の副葬品が出土され、その一部は公園に隣接する山梨県立考古博物館に所蔵されています。


 甲斐銚子塚古墳の前方部から至近の距離には径72mの円墳、丸山塚古墳が復原されています。甲斐銚子塚に続く5C初めに造られたと考えられています。


アクセスは新宿高速バスターミナルから中央高速バスで2時間ほど。中道バス停から歩いて10分です。甲府駅からもバスが出ています。


甲斐銚子塚古墳データ

所在地 山梨県甲府市下曽根町

形状 前方後円墳、円墳(丸山塚古墳)

規模 墳長169m 後円部径92m 高さ15m 前方部幅69m 高さ8.5m

丸山塚古墳 円墳径72m 高さ11m

築造時期 4C後半

史跡指定 国指定(含む丸山塚古墳)

特記事項 東日本の前期古墳から出土したものとしては極めて保存状態のよい
葬送儀礼に使われたと考えられる木製品

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