前室も後室(玄室)も穹窿式(ドーム型)天井の見ごたえある1号墳
この日は強行軍でした。朝、博多を発って久留米に。西鉄久留米駅から田主丸方面のバスに乗りまず草野バス停近くの線刻模様が残る前畑古墳に寄り、そのまま1時間後のバスで善院古墳群に向かいました。先輩諸氏のブログを見て大いに期待していた4号墳は残念ながら見ることができませんでした。立派なお庭の一角に径25mの墳丘が聳えるのをみて、大いに胸が高鳴りましたが、奥さんのお話では数年前の豪雨災害で石室開口部が崩れ、中には入れなくなってしまったとのこと。事前の調査不足でした。 もっとも1号墳は予想以上の石室でした。バス停近くにあり、その変わった2段築成の墳丘から後世に大いに手が加えられたことはすぐにわかりました。久留米市文化財課の方の話では100年ほど前にツツジが生い茂っていた墳丘を所有者の方が伐採し、古墳のように整備されたとのこと。そうなんですね。しかしヨーロッパの古城のなかに紛れ込んでも違和感のない造りです。とりわけ望楼のような墳頂の突起物が印象的です。実はこれ穹窿式(ドーム型)の後室(玄室)の高さ4mにあるむき出しの天井石なのだそうです。いははや驚きです。ということは盛土はさらに上まであったということになります。この1号墳、前室も穹窿式です。こちらは3m。複雑で凝った造りの石室ははじめてお目にかかりました。善院古墳群は現在8基が残り(すべては確認できませんでした)6C後半に築かれた円墳だそうです。動画3では石棚があるとされている玄室半分が残る7号墳(よくわからなかった)それに、半壊状態ですが使われている石材の大きさにびっくりの8号墳を紹介しています(撮影2020年2月29日12時)。
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