今回紹介するのは福岡県八女市の標高100mほどの山懐に広がる童男山古墳群に属する2号墳と3号墳です。既に巨大な石室をもつ1号墳は紹介しましたが、今回の2号、3号も負けず劣らず大変規模の大きい石室を有する円墳です。残念ながら羨道部分は削られいますが(特に2号墳)は、それでも九州の石室に多い前室、後室を持つ複式構造の石室は圧巻です。墳丘自身はかなり破壊されて本来の姿をとどめていないようです。2号墳は1号墳と違って後世におかれた石仏がないだけ築造当時の姿をとどめているのではないでしょうか。

3号墳は全ての壁石が一枚の板石で構成されている点が特に印象的です。童男山1号墳(クリックすれば飛べます)と比較してご覧ください。

 先日、古代史の専門家加藤謙吉さんのお話を伺う機会がありましたが、童男山古墳群について大変興味深いことを指摘されていました。八女地域の古墳群は最も西の石人山古墳が最初に、岩戸山古墳、乗場古墳等と続き、最後に最も東に童男山古墳群がほぼ一直線となる丘陵上に造られている。これら岩戸山古墳を中心とした墳墓は磐井の乱で有名な筑紫の君一族及びその前身となる歴代の首長墓と考えてよい。たしかに石人山古墳から岩戸山古墳は歩いても30分ほどですし丘陵上に築かれていることがはっきりわかります。これら二基(いずれアップします)は石製品の彫刻である石人石馬の存在で有名ですが童男山古墳ではみることができません。それに石人山古墳は墳長107m、岩戸山古墳は135mと地域において他を圧した規模ですが童男山古墳は最大の1号墳でも石室は巨大とはいえ墳丘は45mの前方後円墳より格下の円墳です。筑紫一族の栄枯盛衰を物語るかのようです。アクセスはJR鹿児島本線羽犬塚(はいぬづか)から堀川バス 矢部 星野行きで30分。 上山内バス停から徒歩10分。交差点角に北向きに登る道があります。看板もあるのでわかりやすいと思います(20161026日)。PNG dounannzan 1&2&3 zu



童男山23号墳基本データ

所在地 福岡県八女市

形状 2号 円墳 複式横穴式石室 石棚 石棺

    3号 円墳 複式横穴式石室 石屋形

規模 2号径22m 317m

出土品 不明

築造時期 6C央から後

史跡指定 なし

特記事項 八女市教育委員会によれば1号墳以外は委員会としての調査は行われていないとのこと。そのため石室規模など基本情報は不明。



にほんブログ村 歴史ブログ 考古学・原始・古墳時代へ
にほんブログ村