墳丘がよくわかる後期古墳
今回は4回目に紹介した大分県宇佐市の前期古墳、赤塚古墳と同じ古墳群、川部高森古墳群にある鶴見古墳です。この古墳群には6基の前方後円墳がありますが、その最後に、おそらく6C中頃に築造されたといわれています。後期の前方後円墳では一般的な横穴式石室があり、動画でもわかるように短く幅広い前方部をもっています。規模としては墳長31mと小さなものです。3Cから6Cの300年の間、この地域に集中して前方後円墳を中心とした墳墓が造られたことは、安定的な支配を宇佐の地域に継続して被葬者が行っていたことを示すものでしょう。このサイトでは後期、終末期の横穴石室の内部を動画で紹介していますが、ずいぶんと異なるものですね。
JR宇佐駅から大交北部バスで宇佐風土記の入り口で下車。パナソニックの工場を右に見ながら20分ほど歩くと大分県立歴史博物館の塔が見えてきます。博物館の周囲に風土記の丘が広がっています。ゆっくり歩くと二時間はかかります。バスの本数は少なく地方から訪れるもものにとっては不便です。昼過ぎに博多を発って往復しましたがかなり疲れました。
鶴見古墳データ
所在地 大分県宇佐市大字高森
形状 前方後円墳
規模 墳長31m 後円部径21m 高さ3m前方部幅17m 高さ2m
築造時期 6C中頃
出土品 ガラス製小玉、銅釧、耳飾、鉄鏃、刀子、土師器、須恵器
史跡指定 国指定
特記事項 石室は奥行き2.8m、幅2m、天井高2.5mの片袖式の横穴式