石室排水溝がわかる復元古墳
今回紹介する古墳は清水港を一望できる丘の一角にある墳長65mの前方後円墳、三池平古墳です。おそらく築造当時、海はもっと間近にあったでしょう。想像以上によくできた復元古墳でした。とりわけ発掘された石室を後円部の墳頂に、また石室からの排水溝を地上に再現しているところは印象的でした。鏡などの副葬品とともに成人男子の骨も残っていたそうです。排水溝をこのように復元した古墳ははじめてみましたが、5C初めと考えられる当時の技術の高さを物語っているといえるのではないでしょうか。既にいくつもの石室を紹介しましたが、石室を含め古墳築造は土木技術の粋を集めたのものといえます。
JR清水駅から静バス庵原線で15分。トレーニングセンターで下車。バス停前の駐車場から古墳にあがれます。色々な角度から古墳を撮影してみました。楽しんでご覧ください(撮影2016年6月29日)。
三池平古墳データ
所在地 静岡県静岡市清水
形状 前方後円墳
規模 墳長65m 後円部径43m 高さ5m 前方部幅36m 高さ3.2m
築造時期 5C前半
出土品 石棺内部で石釧、小玉、管玉が、石棺外側では、鏡(変形方格規矩四神鏡、
四獣文鏡)、筒形銅器、武具、農具
史跡指定 県指定
特記事項 墳頂部の竪穴石室内の石棺内部は朱が施され成人男子の骨が残されていた
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