墳丘がよく残る登れる前方後円墳
今回は佐賀県唐津市の前期古墳、それも最初に紹介した箸墓古墳からさほど時を経ずして築造されたと考えられる久里双水古墳です。畿内中心に前期古墳は展開されたと思われがちですが必ずしもそうではないことが赤塚古墳や今回の久里双水古墳からもお分かりいただけるかと思います。松浦川沿いの丘陵の先端に築かれた墳長は100mを少々超える大きさです。草に覆われた墳丘(古墳公園として整備)は遠くからでも確認でき、墳頂に登ると否が応でも唐津平野が目に飛び込んできます。二度目の訪問は春の嵐に見舞われましたが、動画に見るように雲がたなびく墳頂からの景色はなかなかのものでした。
短いものばかりですので全てご覧頂ければ当日の古墳の様子がわかるかと思います。この地は魏志倭人伝にある末盧(まつら)国ともいわれていますからこの大古墳に葬られた被葬者は、その関係者だったのでしょう。石室のレプリカもみることができます。周囲には双水柴山古墳群、双水迫古墳群など多くの古墳があります。
JR山本駅から徒歩で15分。JR九州唐津線山本駅まではJRよりも西鉄天神バスターミナルから昭和バスの高速バスのほうが便利でお勧めです。バスも203号線沿いにある山本駅に停まります。天神から来た場合、203号線の唐津市山本の交差点まで戻って(400mほど)右折し、橋を渡ったところを左折するとすぐに双水の信号があり、そこが公園の入り口です。動画1は橋からとったものです(撮影2018年3月18日)。
久里双水古墳データ
所在地 佐賀県唐津市双水
形状 前方後円墳
築造時期 3C末
規模 墳長108.5m 後円部径62.2m 高さ10.5m 前方部幅42.8m 高さ8.5m
史跡指定 唐津市史跡
出土品 盤龍鏡 管玉 刀子
特記事項 後円部の竪穴式石室は砂岩板三枚で覆われ、内部は砂岩や玄武岩を
粘土と交互に積み上げられていた。内径 長さ2.5m 幅0.9m 高さ1.0m
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