今回紹介するのは前方後円墳の北限に近い山形県南陽市の稲荷森古墳です。全長96m、後円部は三段築成と,畿内の同種の古墳とそん色ありません。ただ、帆立貝ほどではありませんが前方部が短くなっています。丘陵の先端を利用した古墳造りです。既にアップした郡山の大安場古墳を思い出しました。興味深いのは復原の仕方が他の古墳とは違い、後円部、前方部の頂上に生垣が巡っている点です。埴輪の代わりかと思いましたが、発掘調査の結果、検出されていないということです。古墳を一周するとその生垣が独特の雰囲気を醸し出しています。古代というよりは近代の西洋庭園という感じでしょうか。

築造時期はここでは4C末頃として中期に位置づけていますが、議論はわかれているようで、前期の最後、4C後半から5C初頭まで色々です。葺石もなかったとされていますが、文化遺産オンラインの説明では葺石はあることになっています。それにしても4C末という段階で、ヤマト王権に認められた豪族が東北に少なからずいたということに改めて驚きを禁じ得ません。

 アクセスは山形新幹線赤湯駅で下車し、徒歩で20分の南陽警察を目指してください。警察の前の県道102号線をわたりしばらく歩くと右手に案内板があります。駅から25分。

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稲荷森古墳データ

所在地 山形県南陽市長岡

形状 前方後円墳

規模 墳長96m、後円部径62m 高さ10m、前方部幅32m 高さ5m

築造時期4C

出土品 高坏形土師器、底部穿孔土師器(底に穴が開いている)陶器片、人骨等

史跡指定 国指定

特記事項  なし