朝日山を背に、宍道湖を望む前方後方墳(精密な復元)に驚き!
 手間暇を掛けた復元古墳に驚かされました。残念ながら松江市中心部からも遠いためか訪れる人も近隣の人々が大半のようです。背後には神が宿るといわれる朝日山、目の前には雄大な宍道湖が広がる高台に古墳は築かれています。古墳の立地を考える上でも、実に貴重な古墳で、もったいないの一言です。  1985年、団地造成中に発見された古曽志古墳群ですが、方墳等現地保存されたものも多いなか、主墳の墳長45.5mの前方後方墳は消滅を余儀なくされました。その代わり、発掘調査(調査報告書の図を参照)に基づき明らかとなった墳丘の規模や形態、副葬品をもとに、東200mの現在の地点に古墳が復元されることになったそうです。文化財的価値はないわけですが、古墳を具体的に理解するうえでは、貴重です。  前方後方墳は全国的にみれば4C後半までの古墳時代前期に造られたものが多いわけですが、 この出雲の地では中期、後期になっても前方後方墳は造られています。ヤマト王権の支配からは やや離れていたということなのでしょうか。山代二子塚古墳(クリック)、岡田山1号墳と2号墳(クリック)が代表的です。  5C末(中期と後期の境)に造られたと考えられるこの古墳には珍しいことに墳丘くびれ部ではなく、前方部先端に造出しが設けられていることではないでしょうか。ただ、その理由は不明です。埋葬施設は後方部と前方部にそれぞれ1基あり、前方部のそれは復元されています。また、葺石の作業工程も明らかになっています。現地説明板によれば、人頭大の葺石は、まず1.2m間隔で縦に置かれ、その間を残りの石で埋めていくという手法がとられているそうです。大谷1号墳の埴輪は円筒埴輪でしたが、動画最後に登場する姥ケ谷古墳群の方墳からは家形埴輪も出土しています。アクセスは市営バスで朝日ヶ丘方面 古曽志古墳公園入口下車。本数は少ないです(撮影2021年2月20日)。

PNG 古曽志1号墳 場所 21年10月18日

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