墳丘のシュロが場違いな上円下方墳?
 遠くから眺める姿はこんもりとした緑の塊でいい感じです。周辺は田んぼ。googleのマップでも墳丘ははっきりと確認できます。ただ、この古墳を訪ねて下部が方墳、上が円墳という姿を想像できる人は相当古墳に詳しい方ではないかと思いました。24m(西)×17m(東)の方形の墳丘に約10mの円墳が載っていたはずですが、長い年月の間に現状のように姿を変えてしまいました。もっとも、説明板を越えると平らな面(テラス)があり、円墳部分をみながら一回りできます。ただ、シュロの生い茂り方が半端ではなく、その根っこの部分に葺石が多数確認できました。ただ、あの巨大な根っこが今後も「悪さ」をするのではないかと心配です。それにしても、間伐とかいろいろ墳丘を傷つけずに、見栄えよくする方法はあると思われますが、放置しているのはなぜなのでしょうか。国指定の史跡が泣きます。  もっとも、国指定になったのは上円下方墳という全国的にも奈良県の石のカラト古墳など数少ない墳形のためですが、詳しい調査が行われていないために、後世に手が入れられて、上円下方的な形になったのではないかとの指摘もあるようです。何が何でも、築造当時の姿が想像できるように復元再現しなければならないとは言いませんが、自然に任せ放置状態というのも困ったものです。東京府中市の熊野神社古墳(クリック)が上円下方墳です(撮影2019年10月31日)。 PNG 宮塚古墳(熊谷市)所在地
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