見返してみて気が付いた「整った」石室


 後で見学した錆びたパイプに支えられた平塚古墳(クリック)石室の印象が強烈すぎて、その前に見た角塚古墳の「普通」の石室の印象が薄れてしまいました。ところがそれは編集する前までのことで、動画を改めてみて、角塚古墳の素晴らしさと凄さを再認識しました。石室全体が整えられた巨石で構成され、特に玄室側壁の超大型の石材には度肝を抜かれました。このような長大な石材が容易に手に入るわけもなく、生前から準備された古墳(寿墓)であることは間違いなさそうです。長さが12.5mというと超大型の石室というわけではありませんが、全体にすっきりとした印象を受けたのは、使われている石材(花崗岩らしい)の数が少ないからだと思われます。惜しむらくは、敢えてそうせざるを得なかったと思われますが、天井の高さが2.4mと低いことです。持ち送りはなく、箱型、つまり畿内型の石室です。  
 それにしても平塚古墳のところで詳しく書いたように、狭い範囲に大型の横穴石室を伴う大型の円墳、方墳が築かれていることに驚きを禁じえません。よほど古墳時代の一時期、ヤマト王権とのつながりが強固であったかを示す遺跡ということになります。石室は観音寺市文化財振興課に事前に文書で申請すれば見学可能です(撮影2020年2月4日)。平塚古墳の冒頭にも記しましたが、誤って以前、角塚古墳として平塚古墳を紹介してしまいました。既に編集もやり直していますので、この角塚古墳は
本物です苦笑。

PNG 大野原古墳群(観音寺市)(YU用)21年3月6日



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