後円部の盗掘坑が痛々しい由緒ある前方後円墳


 兵庫県加西市にある玉丘古墳群。思ったよりも遠く大阪駅から加古川線経由で北条鉄道の終点北条駅から神姫バスに乗り換え最寄りの健康福祉会館までざっと3時間。かなりの長旅です。ここに墳長109mの前方後円墳玉丘古墳、2段築成の円墳クワンス塚古墳、陪塚円墳と方墳等が残され公園として整備されています。幼稚園や保育園の子供たちでしょうか、訪れた際には天気にも恵まれ結構な賑わいでした。播磨風土記にも登場する悲恋の女性、根日女(はじめて知りましたが興味のある方は調べてみてください)が眠ると伝えられています。その玉丘古墳は墳丘に登れるのは有難いのですが自然保存のため動画1でおわかりのように、よほど古墳に詳しくないと墳丘を歩いていることすら忘れそうです。前方部を歩きようやく後円部の高みにあがってみるとずいぶんと大きな盗掘坑が残されています。訪問時には調査のため底部にあった長持形石棺の石材は引き上げられ埋蔵文化財整理室で公開されていましたが、長持形石棺といえば首長でもかなり高位の人物の棺として用いられており、そのことからも玉丘古墳の被葬者の権力の大きさがわかります。

 玉丘古墳群整備計画は既に加西市が2014年、2015年に策定しており徐々にではあるものの整備は進んでいるようです。なにより主墳の玉丘古墳の見学路が一日も早く完成することを祈らざるを得ません。陪塚はじめ残る円墳の数々は動画2で紹介しています。古墳からの出土品等は加西市埋蔵文化財整理室で見学できます。訪問時には盗掘坑から長持ち型石棺が引き上げられ展示されていました。縄掛突起の大きさからも石棺全体の規模が想像できます(撮影2018116日)。
PNG 玉丘古墳 所在地

玉丘古墳基本データ

所在地 兵庫県加西市

形状 前方後円墳

規模 墳長109m、後円部径64m 高さ9m、前方部幅53m 高さ7m

20mの周濠あり、3段築成、葺石あり

築造時期 5C前半

出土品 刀剣や勾玉、管玉などが出土とされるが詳細は不明

特記事項 なし
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