五基の側壁はどれも見事な巨石

 このコラムでも横穴石室に使用されている石材が大型の古墳を何度か紹介してきましたが、今回、アップ済みの古墳が増えたこともあり改めて振り返ることにしました。お気づきの方も多いと思いますが、横穴石室の石の積み方は時代が下るにつれ段数が少なくなることが知られています。とはいえ地域によっては大型の石材を調達することが難しく、他方、

巨石墳が集中する長崎県の壱岐島のように島中、大型の玄武岩がごろごろというようなところもあります。それでも、被葬者のランクが高くなければ、これだけの巨石を用いた石室を造る労働者を動員することは難しかったのではないでしょうか。今回は、特に側壁に注目してみました。玄室、とくに奥壁に巨石が用いられていることは少なくありませんが、玄室側壁や羨道側壁は二段ということも少なくありません。巨石を用いた一段積みにこだわってみました。改めてアップ済みの横穴石室をチェックしてみると必ずしも石室の長さが長いからといって羨道まで一段積みとはいかないようです。築造時期とも関連しますが、岡山の三大巨石墳と呼ばれる、こうもり塚古墳、箭田大塚古墳、牟佐大塚古墳の羨道は多段積みです。同時に用いられている石材が大型というだけでなく、表面の滑らかさ、平滑の技術の向上が印象的です。2分ほどに短くまとめた動画ですが、築かれたと推定される年代順に笹塚古墳(長崎県、壱岐市)、ムネサカ1号墳(奈良県、桜井市)、大坊古墳(広島県、福山市)、岩屋山古墳(奈良県、明日香村)、そして国の特別史跡、文殊院西古墳(奈良県、桜井市)です。古墳名をクリックすれば元の動画をご覧になれます。

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