良い意味で期待が裏切られた小墳の横穴石室 


   この日は大阪梅田を早朝に発ち近鉄吉野線下市口駅で下車。吉野川を渡って川沿いに西へ歩き、まず南阿田大塚古墳を訪ね、さらに南へ歩きました。ここまで1時間ほど。動画1の冒頭のような景色です。目指す古墳は左手の山間にあります。事前のリサーチで南阿太郵便局のある交差点を東に進み、天福寺というお寺の境内にあるとのこと。念のため郵便局で確認しようと寄ってみると、親切ですね。お客さんの一人がお寺さんまで案内してくれました。住職に声がけをすると道がないので注意してくださいとのこと。たしかに振り返ってみると大した距離ではないのですが雑木林の向こうは延び放題の雑草の山。道も見えません。いやな予感です。ようやく見つけた石室開口部は動画でごらんのように数年間は草刈りをしておらず、このまま放置すれば石室の場所も隠れてしまいそうです。しかも明らかに後世に取り付けられたと思われる石材四本を使った開口部。気が削がれます。

 ところが全長6.mと短めの横穴石室、良い意味で期待を裏切ってくれました。羨道は1.5mほどしか残っていませんが、玄室が素晴らしい。ぼんやりと光の先に浮かんだ奥壁の鏡石の見事さ。大きめの石材が右側壁に向かって鏡石としておかれ左側壁側には小型の片岩が積まれています。バランスはなかなかのものです。もう一つ感動したのは奥壁の天井近くで大型で長い石材が前に突出するかのように積み上げられている点です。徳島県美馬市の段の塚穴型古墳(野村八幡神社古墳、クリックすれば飛べます)、つまり奥壁から巨大板石が天井頂上部に斜めに架けられている構造にやや似ている感じです。側壁は上に向かうにしたがってやや内傾する持ち送りになっています。じっくりご覧ください(撮影20181219日)。
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