これが古墳?でも貴重な逸品!


 遠くからみると何か前衛美術のオブジェのような今回の古墳、岩屋後古墳といい島根県松江市の八雲立つ風土記の丘にあります。風土記の丘からは文字が刻まれた太刀が出土した岡田山1号墳(クリックすれば飛べます)を既に紹介していますが、そこから国道432号をはさんで至近の距離にあります。周囲には遮るものがないので嫌でも目立ちます。古墳は築造時の墳形が円墳なのか方墳なのか、はたまた前方後方墳なのかまったくわかっていません。残っているのは墳丘の中に隠れていた石室、それも半壊状態の石室です。それでも県指定の文化財になっているのは、島根県、鳥取県に集中する石棺式石室という独特の石室、それも非常に大型であるからだそうです。

石棺式石室とは家形石棺の一つで側壁に穴を開け(開口部)、そこに羨道を取り付けた特殊な構造の施設ですが、岩屋後古墳の場合、発掘調査の結果、前室及び羨道cを伴う複室構造の石棺式石室であることがわかっています。動画の後半をご覧いただくとこのオブジェが破壊されているものの切妻式の屋根に覆われた幅3.3m、奥行き2mの部屋であることがわかります。もったいないことに、葬送儀礼の時はまだしも、埋葬後この大型の立派な石棺は封土に覆われ、見ることができませんでした。また興味深いことにこの家形石棺のなかに、被葬者の棺が置かれていたと考えられています。とても凝った造りの石室という印象です。

 報告書が作成されネットでも見ることが可能(岩屋後古墳発掘調査概報、島根県教育委員会、1978)ですが、そこにあった図をペイントでスケッチしてみました。残されているのは石棺の広口側の開口部以降で、しかも屋根の右半分(東側)は破壊されています。雨水が侵食したためにゴツゴツした感じになっていますが、屋根の下は大型の切石で平滑された角礫凝灰岩だそうです(撮影2016511日)。
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