柳生の郷に残る高水準の石室 


   奈良駅西口から奈良交通のバスに乗り競馬道1号墳を目指します。奈良と言えば東大寺の大仏ですが、その奈良の中心から古墳のある柳生の郷(奈良県東部)に続く柳生街道。宮本武蔵、荒木又右衛門はじめ名だたる剣豪も歩いた古道をバスが通るのです。ちょっとワクワクします。緑深いアップダウンのある柳生街道を40分ほど走ると大柳生のバス停です。街道と交差する県道47号を北東方向に300mほど進むと田んぼに沿って動画1の冒頭にある側道が見えました。あとは道なり。この道が奈良市須川まで続く競馬道とよばれる古道だそうです。それにしてもなぜ競馬道なんでしょうか。

 左折すると続く雑木林のなかに明らかに人口構造物と思われる高まりが見えてきました。

22mの円墳とも墳長36mの前方後円墳ともいわれていますが、動画3にあるように墳丘に登ると前方後円墳のように思われます。荒れ果てた墳丘に比べ長さ10m以上もあると思われる横穴石室の見事なこと。開口部は狭く、長く続く羨道を進むのに苦労しましたが、玄室に入ってびっくり。3mはあると思われる空間が広がります。奥壁は一枚板石ではないですが、三石を組み合わせた腰石の美しさ。工人のセンスを感じます。側壁にも巨石は使っていませんが、天井は大ぶりの板石です。キャプションに書き忘れましたが玄室はやや持ち送っています。羨道を含め全体として非常に完成度の高い、残りのよい石室でした。

あまり知られていないようで詳しいデータもありませんが、「発掘調査から見た奈良東部の考古学」と題された小冊子(2005年開催の第3回平城京展)を見つけました。そのなかに、競馬道1号墳が紹介され「石材、積み方からみて東部地域では今のところ最古と考えられる横穴式石室です」とありました。なるほどと思ったのですが、不思議なことに競馬道1号墳石室奥壁と紹介されている画像が何度みても、私のみたものとは違うのです。他の方が撮ったもの(私の見たものと同じ)とも違うので、おそらく私の見た石室のほうが正しいのでしょう(撮影20181126日)。

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