目を見張る石屋形と穹窿式天井の技術の高さ

PNG oninoiwaya kofun (kumamotoshi)

熊本市の新装なった桜バスターミナルから45分ほどで小野泉水公園(終点)に着きます。

。小野小町が産湯を使ったと伝えられる回遊式の庭園の奥にある登り路を15分ほど歩くと目指す古墳に到着します。こう書くと簡単ですが動画1にあるように途中の七国神社の石段はすり減ってる上に苔むしていてスリル満点でした。

肝心の古墳は墳丘は雑木林が生い茂り円墳ということはよくわかりませんが石室は期待以上でした。長さ9.3m。複室構造の石室ですがなんといっても目玉は後室(奥室)のがっしりした石屋形船と穹窿式、ドーム状の天井です。前室から後室に入ると、さらに第三の部屋があるように見えるのが遺体を安置した石屋形です。肥後をはじめ九州では石棺ではなく板石で仕切る石障(せきしょう)や屍床(ししょう)に遺体を置く例が多いようです。石屋形は福岡県八女市童男山古墳1号墳(クリックすれば飛べます)、屍床は童男山古墳2号墳で確認できます(童男山2号墳と3号墳を同時に紹介した回です。クリックすれば飛べます)。

石屋形の上を見上げると穹窿式の丸い天井が広がっていました。ただただ丁寧な仕事ぶりに感心。それにしても崩れないように積み上げるにはどのような技術が必要だったんでしょうか。側壁の巨石や天井の一枚板石も印象的です。ただ、中世以降長い間開口され信仰の対象とされてきたということでしょうか。落書きが多く残念でした。玄室(後室)から金環、鉄鏃、須恵器、前室から馬具皮留め片が出土しているそうです(説明板)(撮影20191025日)。

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