墳丘も横穴石室も個性的な古墳 
 動画の冒頭にあるようなおそらく柿と思われる果樹畑が続く先に目指す古墳、馬越長火塚古墳はありました。古墳のところだけこんもりとした緑が残っています。なかなかいい感じの枝ぶりですが、驚いたのは後円部と思われる墳丘の形です。先がとがり墳頂から急角度で斜面が落ちています。振り返ってみると後に訪れた壱岐島の双六古墳(クリックすれば飛べます)を二回りほど小さくした感じです。ぐるっとまわってみると削平されているのでしょうかかなり前方部は平たくなっています。測量図をみると前方部の先端に向かって半分ほどは畑になっていたようです。後円部に人々が手をつけなかったことにホッとさせられます。木々の下には葺かれていた石がまとめられています。数多くの古墳を訪ね歩きましたがこういう保存は見たことがありません。築造時を想像するにはよい試みですね。 
 肝心の横穴石室、複室構造です。羨道の前の前庭部と前室、後室をいれると17.5mにもなります。前庭部を除いても12mほどはありますし、何より残りがよいことに感心しました。仕切りの役割を果たす立柱石が羨道、前室と後室(玄室)の間にあり、玄室は側壁が左右に膨らむ胴張であることがよくわかる造りです。奥壁はこれまた見事としかいいようのない一枚の板石です。ただ、袖はよくわかりませんでした。前室と羨道の幅は立柱石を無視すればほとんど同じに見えるので無袖なのでしょうか。出土品の中にはヤマト王権が地方の最高位の人物に贈ったといわれる馬具「棘葉形杏葉」があり、古墳の規模を考えると東三河の首長墳とみられているようです。アクセスは豊橋駅前から馬越行バスで柿の木街道にある馬越バス停下車、西に600mほど(撮影2017年3月14日)。PNG 動画撮影位置 馬越長火塚古墳 (愛知)21年3月28日作成
PNG 馬越長火塚古墳 地図(修正版)21年3月28日作成
馬越長火塚古墳基本情報
所在地 愛知県豊橋市石巻本町
形状 前方後円墳規模 
墳長70m、後円部径31m 高さ5.5m、前方部幅26m 高さ2m築造時期 6C後半
出土品 金銅製馬具、ガラス製玉類等多数
史跡指定 国指定
特記事項 17.5mの長さの横穴石室は愛知県で最大規模
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