奥壁の鏡石の美しさに感動


 今回の矢野古墳、JR徳島線で府中駅から徒歩で30分ぐらいの山裾にあります。周囲は動画1冒頭のような光景ですが、徳島市考古資料館の真裏という好立地です。しかし、わかりにくかったのは古墳の場所ではなく府中の読み方です。素直に読めば府中ですが、「こう」と読むのだそうです。事前に資料館の方に電話をして場所を確認した際、「「府中」で下車し」の説明がなかなか分からなかったなかったのは、この府中の読み方の難しさにありました。

本当に資料館の真裏、これでは迷いようがありません。道標もしっかりしています。肝心の径13mの円墳は破壊されているものの原型をとどめ、そこに11.5mもの長さの石室が築かれています。石室には墳頂から回り込むように入ります。羨道は欠損していますが、おーっと思わず声が出たほどの完成度です。1枚の板石の奥壁の見事さ。丁寧に磨かれたそれは鏡石と呼ぶに相応しいと思いました。羨道に思えたのは複室構造の石室の前室でした。九州に多い複室からなる石室ですがこの地域では珍しい形式で、九州系の工人の手になるものか、被葬者が九州と密接な関係を築いていたのかなど想像をたくましくしてみました。羨道の天井石が石室開口部の手前に保存されていました(撮影2019115日)。
矢野古墳基本情報

所在地 徳島県徳島市国府町

形状 円墳

規模 径17.5m 高さ不明

築造時期 6C後半

出土品 須恵器、土師器、金環

史跡指定 県指定

特記事項 なし


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