よい意味で期待が裏切られた横穴石室

 
 
 事前の調べでは小田急線の秦野駅から渋沢駅北口行のバスで桜土手古墳公園で降りれば目の前とのことでしたが、9時15分発のバスは秦野市内をぐるぐる回り一向に古墳のある水無川沿いに出ません。思い切ってドライバーに聞いたところバスは桜土手古墳公園には行かないとのこと。古墳踏査も回を重ねると時々こうしたことが起きます。気を利かしてくれて次で降りてくださいとのこと。幸い目指す水無川が目の前。そのまま南東方向に1㎞ほど下ると目指す桜土手古墳公園が待っていました。あいにくの曇り空でしたが真冬だったために下草もなく綺麗な墳丘でした。
 秦野は神奈川県の西部の相模地域にあり丹沢山塊から延びる丘陵に囲まれています。ここに6C後半から8C初めにかけて連綿と横穴石室を持つ古墳が造られてきたそうです。公園の隣には工業団地が造られ桜土手古墳群の数基はそれら企業の敷地内にあります。公園となった円墳の数は7基。うち1基の1号墳は古墳築造当時の状況に合わせ葺石、横穴石室、周濠が復元されており今回の動画のハイライトです。残りの古墳も盛り土をして当時の様子がわかるように整備されています。群衆墳のいくつかはこれまでも紹介してきましたが、宅地造成などで古墳が消滅し複数の円墳を一望にできるところはなかった気がします(いずれ奈良の新沢千塚を紹介します)。
 肝心の1号墳ですがかなり凝った造りです。径28m、高さ5.6mにはとても思えないかなり大きな円墳に見えるのは幅5mの周濠と二段築成の段築の幅の広さではないかと思いました。しかも後期古墳のいくつかに見られる開口部前のハの字型に広がった前庭部のカーブが単なる古墳以上の雰囲気を醸し出しています。墳丘からは破砕された須恵器が出土し復元してみると動画3にあるような特徴ある大がめであることがわかりました。他の円墳からは直刀、馬具。鐙、玉、耳環、土師器等が出土しており、それらは桜土手古墳展示館で見ることができます。川原石を用いた石室は数多く見てきましたが、神奈川では相模原市の当麻谷原12号墳(クリックすれば飛べます)が一例です(こちらも復元古墳)(撮影2019年1月25日)。PNG sakuradote kofungun zu
PNG sakuradotekofungun ichikankei zu
にほんブログ村 歴史ブログ 考古学・原始・古墳時代へ
にほんブログ村