石材で補強された素朴な横穴石室


    山口県田布施町の横穴石室といえば長さ11.4mもある後井古墳(クリックすれば飛べます)を既に紹介しています。巨石を使った剛健な片袖式の石室でした。今回の稲荷山古墳はその後井古墳に行く途中、後井古墳の東南500mほどのところにあります。少々、わかりにくく教育委員会に電話して場所を教えてもらいましたが、動画1にあるように住宅の横の小道を上がっていくと雰囲気のある神社境内に導かれました。するとエッ、これ石室?と声が出てしまった石材で補強された開口部が・・・。あとは動画のキャプションをご覧頂きたいのですが、後井古墳よりもずっと早く6Cの築造だからなのか、自然石を使ったよくいえば素朴な石室です。これまで数多くの石室を紹介してきましたが、その中でも最も手の込んでいないものの一つではないでしょうか。被葬者のランクが上位でなかったからか、あるいは当地の横穴石室としては初期のものだったのかはわかりません。しかしこうして石材で補強してでも石室を残そうという地元の方々の熱意には頭がさがります。アクセスは前述のとおりですが、両古墳の位置関係のマップを載せておきました(撮影2018326日)。

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