木々の間からのぞく美しい墳丘 

兵庫県加古川市の前方後円墳といえば加古川の南側にある中国製の金銅製帯金具が出土したことで有名な行者塚古墳人塚・尼塚古墳が含まれる西条古墳群が思い出されます(いずれもクリックすれば飛べます)。その東側1㎞ほどのところにより時代的には遡る日岡山古墳群があり今回の墳長86mの前方後円墳、南大塚古墳も含まれます。4C央には宮内庁が播磨稲日大郎姫命陵(はりまのいなびのおおいらつめのみこと)に治定している墳長80mの前方後円墳日岡陵古墳に始まり、それ以降墳長67mの西大塚古墳、墳長59mの北大塚古墳、墳長54mの勅使塚古墳が築かれています。全国古墳編年集成(石野信博編、雄山閣出版、1995年)の編年表によれば日岡山古墳群と西条古墳群は時代的には重ならず一つの古墳群としてとらえているようです。   

今回の南大塚古墳はこれらの古墳のなかではアクセスも容易で墳丘はやせ細っているとはいえなかなか見応えがあります。動画1にあるように林のなかに後円部の高さよりも低く長い前方部の墳丘が眠っています。墳丘がかなり削平された印象を持った西大塚古墳を見たあとだっただけに思わずおーっと声をあげてしまいました。付け加えておけば日岡山古墳群の残された前方後円墳の大半は前方部を南西に向けています(勅使塚古墳は南)。この古墳のもう一つのポイントは後円部の埋葬施設、竪穴石室の天井板石が露出しているところでしょうか。元はこの上に盛り土がされていたはずで、現在の墳頂はかなり削られていることがわかります。なお前方部にも埋葬施設があったことが確認されています。現地説明版によれば前方部は土取りされ崩れていたものを復旧したそうです。動画のキャプションには周濠の存否は不明としましたが畑になっていた周辺を調査した結果、そこに栗石(10から15センチほどの石)がそこに敷き詰められていたようです。アクセスはJR加古川線日岡駅で下車し日岡山公園を目指してください。公園を中心に古墳が点在しています(撮影2018313日)。
動画撮影位置は2月末までお待ちください。


南大塚古墳基本データ

所在地 兵庫県加古川市

形状 前方後円墳

規模 墳長 86m、後円部径54m 高さ7.7m、前方部幅25.5m 高さ5m

二段築成、葺石、周濠

築造時期 4C

出土品 円筒埴輪

史跡指定 なし

特記事項 西条古墳群は国指定だが一つの古墳群と捉えた場合日岡古墳群は無指定なのは

なぜか。調べた結果、民間所有、陵墓参考地、市と所有と分かれていること、墳丘の破壊が進んでいることが関係しているようだ。


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