金銅製の冠が出土したことで知られる古墳

 前橋市の南東、前橋台地と呼ばれる地域は現在では住宅はじめ開発が進んでいますが、そこには今回の金冠塚古墳はじめ大小、154基の古墳が4Cから7C初めにかけて築かれたとされたそうです(朝倉・広瀬古墳群、前橋市)。その中には既に紹介した文殊山古墳(帆立貝形)、亀塚山古墳(帆立貝形)、前橋八幡山古墳(前方後方墳)、前橋天神山(前方後円墳)、天川二子山古墳(前方後円墳)が含まれています。いずれも古墳名をクリックすれば直接飛べます。残された古墳はごくわずかですが、広瀬川沿い4㎞ほどの間に154基も造られたというのは壮観としかいいようがありません。

 今回の墳長約53mの前方後円墳、金冠塚古墳は古墳群の東のはじに6C後半から末ごろに築かれたと考えられています。金冠塚の由来となった金銅製の冠が後円部の横穴石室(全長5.2m、奥壁幅2.5m)から出土しましたが、その他数多くの副葬品が発掘されたことで知られています(国立博物館収蔵)。石室は現在では埋め戻されています。

 肝心の墳丘ですが、1981年に改めて行われた発掘調査に基づいて復元がなされています。既にこの時点で墳丘は農地としての開墾のために削平されていたこともあり、墳丘の平面の大きさはともかく高さは推定値のようです。典型的な後期古墳の姿をとどめていて、前方部幅が後円部径よりずっと広くなっています。墳丘全体は、動画1の冒頭にあるように公園側から見るのが一番美しいように思われます。個人的には非常に思い出深い古墳です。というのも前方部にカメラを落としてしまい暫くうろうろした記憶があるからです。ようやくみつかり今回の動画がご覧いただけます。アクセスは他の古墳のところでも書きましたようにJR両毛線前橋大橋下車徒歩20分(201727日)。



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金冠塚古墳基本データ

所在地 群馬県前橋市

規模 墳長53m 後円部径33m 前方部幅42m

二段築成、葺石あり、周濠あり

築造時期 6C

出土品 管玉、冑、槍、金環、銀環、雲珠、辻金具、鉄鏃等

円筒埴輪、朝顔形、盾形、靱形、家形、馬形、人物等埴輪

史跡指定 前橋市指定

特記事項 横穴石室あり(埋め戻し)




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