線刻模様と石棚が個性的な千代丸古墳
 石室は訪れるたびにそれぞれ個性的なことに驚かされます。今回の千代丸古墳、屍床があるのは九州を感じさせますが石棚は和歌山の石室(岩橋千塚古墳群の石室の数々、一例は大谷山22号墳(クリックすれば飛べます))と同じではないかなどと考えてしまいました。いずれ紹介してきた石室を時代や地域で整理してみるのも面白いかもしれません。 
 今回の古墳は久留米と大分を結ぶJR久大線の賀来駅の西2㎞ほどのところにあり、南には大分川が流れ北には動画1で触れているように猿で有名な高崎山が見えます。そして既に紹介した墳丘が非常に美しい前期の前方後円墳蓬莱山古墳が東方向3㎞ほどの同じ丘陵上にあります。
 千代丸古墳の墳丘はほとんど残っていないものの径15m高さ4mほどの円墳ではないかといわれています。 石室はご覧のように天井石が欠落した羨道を進むと大きな袖石を経て玄室に至ります。玄室は朱(ベンガラ)がよく残っていますし、何より厚さ46㎝の石棚が存在感を示しています。羨道もそうですが玄室の側壁下部には巨石が用いられています。そして千代丸古墳がよく知られている最大の理由でもある線刻模様が石棚前面に描かれています。といっても写実的ではないですし、ひっかき傷と間違えそうな模様にも思えます。鍵を開けて頂いた教育委員会の方によれば最近まで施錠はしていなかったこともあり落書きも増えてきたので内部の見学は許可が必要になったとのことでした。私の場合も教育委員会に申し込み対応をお願いしました(撮影2017年10月30日)。
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