みとれる美しさの前方後円墳

 唐仁古墳群で大塚古墳につぐ規模の前方後円墳、役所塚古墳はthe 前方後円墳といってよいほどのわかりやすさです。住宅街の一角を曲がると動画1にある墳丘が見えてきます。視界を遮るものはなにもなく、背景にも現代をあらわすものはみえません(東側から見た場合)。こういう古墳をみると正直ほっとします。古墳時代が見たであろう景色に近いのではないかと思うからです。そのことは神社の社殿が後円部に建ち、前方部も参道と重なっている唐仁大塚古墳(クリックすれば飛べます)と比較の上でもいえます。墳長145mのスケールには驚かされますが役所塚のような前方後円墳「らしさ」はつかみにくいからです。もっとも役所塚古墳、中期に造られているわりには前方部が未発達(後円部径よりも前方部幅のほうが狭く、高さも後部のほうが高い)です。後円部から前方部に歩いた動画2からわかります。前期と中期の境目に造られているからかもしれません(石野博信編、全国古墳編年集成、雄山閣出版、1995年)。一部では前方部幅が35mと表記されていますが、前方後円墳集成・九州編、山川出版社では25mとしており、測量図からもその点が確認できるので25mとしました。 墳丘にはところどころに葺石の残りがみられます。ということは全面が葺石に覆われた状況に復元された生目5号墳(クリックすれば飛べます)のような感じだったのでしょうか。

肝心のアクセスですが事前の情報収集で東串良町と塚崎古墳群のある大崎町の教育委員会に電話をしたところ、これら古墳群についてはラッキーなことに案内をして頂けるとのこと。まず大崎町の民俗歴史資料館まで鹿屋からバスで行き、そこから古墳群を短時間のうちに訪問できました。あとでわかったのですが、近隣市町・観光部局と連携した大隅の古墳を生かした観光案内事業も実施しているそうです(唐仁古墳群シンポジューム、東串良町/同教育委員会)(撮影2018年2月22日)。


PNG yakushozuka kofun zu

役所塚古墳基本データ

所在地 鹿児島県東串良町

形状 前方後円墳

規模 墳長57m 後円部径 27m高さ3.3m、前方部幅25m高さ2.2m

(くびれ幅10.5m) 前方後円墳集成・九州編、山川出版社のデータを採用

葺石あり

築造時期 4C

出土品 不明

史跡指定 唐仁古墳群として国指定

特記事項 なし


にほんブログ村 歴史ブログ 考古学・原始・古墳時代へ



にほんブログ村