石棺も見学できる石室が完存する貴重な古墳

 今回紹介する後期古墳は奈良県御所市(ごせし)の新宮山古墳です。関西の方には馴染の奈良県ですが、御所市となるとはてどの辺りかと首を傾げる人も多いのではないでしょうか。奈良県全体の地図(まぴおん)でご確認ください。既に紹介した石舞台古墳から南西方向に10㎞ほどのところに今回の新宮山古墳はあります。石室ファンの方には知られた古墳のようで、それもそのはず羨道、玄室ともに完存し、家形石棺一基と箱式石棺の一部が残されているのです。しかもそれらを入室して見学が可能なのです。とはいえ動画をご覧頂ければわかるように7.3mもある羨道の高さは1.4mしかなく開口部は土砂で埋まっています。結構大変でした。それでもヘッドランプの先に見える家形石棺に引き込まれて玄室に到着。玄室は案外こぶりで二基の石棺が入ると移動はかなり窮屈でした。両袖式玄室とはいえ羨道からみると玄室は左右40㎝ずつしか広くありません。実際にはもっと狭くみえます。

ずいぶん多くの両袖式の横穴石室を紹介してきましたがそれぞれに微妙な違いがあるものですね。家形石棺は他の石棺同様に無残な盗掘坑が開いていますが、そこから覗くと塗られていた朱がよく見えました。

 東南方向に横穴石室が開口する肝心の墳丘ですが現地説明板によれば径25mの円墳とも小規模の前方後円墳とも考えられるそうです。巨勢山(こせやま)古墳群の一基ですが、藪の生い茂った現状から形状はよくわかりません。現地までは自分の場合、国の指定史跡として知られる室宮山古墳から国道309号線を徒歩で東にたどり約1時間かかりました。反対に近鉄吉野線の葛駅から歩けば15分ほどで着くのではないでしょうか。稲宿地区の中にあります。声掛けをしてどなたかにお聞きになるのが早いと思います(撮影2017119日)。

新宮山古墳の位置
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