羨道から玄室へ歩いていくと・・・
岐阜市といえば金華山が有名ですが、今回のほれぼれするような横穴石室があるのは岐阜駅から北に10㎞。標高230mの眉山(びざん)南麓です。眉の山とは稜線を東側からみると眉のようにみえるからだそうですが動画冒頭の山の姿は南側のもの。眉のようにはみえません。その麓には全部で7基からなる岩崎古墳群が築かれたものの現在では1号墳以外は消滅しています。残る一基が1号墳ですが、これだけの横穴石室が完存しているのは不幸中の幸いです。感動したのは動画のキャプションにも書きましたが5mもある羨道が残されていることです。玄室が残っていても羨道は天井石がなかったり半壊状態などこれまで見てきたように珍しくないからです。古来、あまり注目されてこなかったからなのでしょうか。その理由はともかく盗掘者も石室の破壊は思いとどまったようです。羨道に比べ玄室の長さは3.3mとややこぶりですが巨石二段積みの奥壁と持ち送りがよくわかる両袖式です。国道256号線の岩崎山手の交差点の眉山の南東角から歩いて5-6分です(撮影日2017年12月11日)
岩崎1号墳基本データ
所在地 岐阜県岐阜市岩崎
形状 円墳
規模 径20m 高さ4m
横穴石室 長さ9.2m、玄室長さ3.3m 幅2.15m 高さ2.5mほど、羨道長さ5.1m 幅1.9m 高さ2m
築造時期 6C後
出土品 不明
史跡指定 岐阜市
特記事項 横穴石室としては非常に残りがよい
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