紀の川を見下ろす前方後円墳
 今回は岩橋千塚古墳群の中から前方後円墳の大日山35号墳を紹介します。墳長は80mを超えます。古墳群のなかでも最も目立ちやすい尾根の頂上にあります。もっとも既に紹介した将軍塚古墳(アップの際には岩橋千塚古墳群2と表記)(クリックすれば飛べます)はじめ中小の円墳が木立の蔭に立ち並ぶ先にあるので、近づくまでその雄姿の全体像はつかめません。ところが現地に到着すると、綺麗に刈り込まれた墳丘周囲、とりわけ西側は眺望を遮るものがなく和歌山市街を見渡すことができ思わず声をあげてしまいました。墳丘は後期の前方後円墳の特徴である前方部の幅が広く高さも後円部を上回る点がよく確認できます。前方部側から登るとあたかも後円部ではないかと錯覚するほどです。動画2でその点をご覧ください。また、両側のくびれにある造出しのうち東側は発掘調査に基づき各種埴輪が復元されています。個人的に興味深かったのは大型の家形埴輪の前に立つ力士の埴輪です。なにか被葬者と関係があるのでしょうか。また、翼を広げた水鳥の埴輪もはじめてみるものでした。後円部には将軍塚はじめ岩橋千塚の共通した特徴である緑泥片岩で造られた石棚のある石室があるそうですが、残念ながら施錠され見学は叶いませんでした(年に数回公開されているそうで「紀伊風土記の丘」HPでご確認ください)。それにしてもコンクリートの石室入口、雰囲気が台無しです。国の特別史跡に相応しい姿に改変して頂きたいものです。大谷山22号墳の自然な保全の仕方のほうに私は惹かれます。アクセスはJR阪和線和歌山駅からバス「紀伊風土記の丘」行きで終点下車。公園入口まで10分(撮影2017117日)。動画のキャプションの方角が一部間違っています。正しくは動画撮影位置をご覧ください。また墳長についても様々な情報があります。
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大日山35号墳(岩橋千塚古墳群)基本データ

所在地 和歌山県和歌山市

形状 前方後円墳

規模 墳長86m(基壇から数えると105m)以下の数字は前方後円墳集成(近畿版)、後円部径37-39m 高さ6-6.5m、前方部幅49-50m 高さ7.5m 葺石なし

石室長 4.33m 幅2.38m 高さ2.85m

築造時期 6C

出土品 各種埴輪(動画のキャプションを参照)

史跡指定 岩橋千塚古墳群として国の特別史跡

特記事項 なし



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