東国の前期古墳では見事な一基
 今回の前期 前方後円墳 白山神社古墳は房総半島のど真ん中の君津市俵田に位置します。浅間神社古墳、飯籠塚(いごつか)古墳と小櫃川(おびつ)沿いには白山神社古墳に加え前期前方後円墳が三基造られています。白山神社古墳以外の二基は墳長100mを超えますから、かなり大型の前方後円墳といえます(他の二基についてはいずれ紹介)。白山神社古墳は墳長89m100mを下回りますが、神社関係の方々に守られてきたからでしょう。境内の林のなかにその優美な姿を横たえています。椎の木と椿だそうですが鬱蒼とした木々の間から降り注ぐ木漏れ日に浮かぶ墳丘の美しかったこと。残念ながら光線の関係で墳丘がやや白く飛んでしまったのが残念です。とはいえ南側に広がる周濠側からみる前期前方後円墳の後円部の高さに比べ前方部の高さが低い様子はよくわかるのではないでしょうか。柄鏡型ほどではないですが前方部端の広がりはなく、前方部幅は後円部径に比べ13m少ない39mに留まっています。盗掘の跡の著しい後円部頂上からは動画2にあるように前方部端にかけての形が確認できます。

 それにしても古墳時代前期にヤマトの地から遠く離れた房総半島(律令制時代では上総)の地にかなり大型の前方後円墳が造られていることに驚かされます。仁徳天皇陵(大仙古墳)はじめ超大型の前方後円墳が築造され地方では規模の大きな前方後円墳が少なくなった中期とは違って、前期では地方豪族に古墳造営についてかなり自由度があったようにも思われます。

今回、房総半島の古墳を訪ねようとネットで検索をするうちに、君津市の小櫃公民館主催の「小櫃の三大古墳を巡る」というイベントが201711月に行われたことを知り実にラッキーでした。128JR浜松町駅のバスターミナルから高速バスに乗り東京湾アクアライン経由で小櫃駅まで一時間半で到着。この近さにもびっくりしました。小櫃公民館でルートマップを頂戴しましたが、もし、事前の説明を受けなければ白山神社古墳以外は相当苦労したと思われます。もし、この動画をみて現地を訪れたいとお考えの方はその点を念頭に置いてください(撮影2017128日)。


hakusannjinjya kofun zu


白山神社古墳基本データ

所在地 千葉県君津市

形状 前方後円墳

規模 墳長89m、後円部径52m 高さ10m、前方部幅39m 高さ7m

後円部東側から南側にかけて周濠を確認

築造時期 4C

出土品 不明 

史跡指定 県指定

特記事項 小櫃には壬申の乱(672年)で敗れた大友皇子が落ち延びてきたという伝承があり、

古墳を小櫃山稜と呼び、皇子の墳墓ではないかと考えられた時代もあったが、現在では否定

されているとのこと(小櫃公民館主催小櫃学配布資料)



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