2017年最初に紹介するのは栃木県小山市にある大型の前方後円墳 琵琶塚古墳です。とても気に入っている美しい墳丘を澄み切った青空をバックにとらえることができました。墳長120m級の前方後円墳はこれまでいくつも紹介していますが200mも離れたところからその姿を目にすることができるのはこの琵琶塚がはじめてでした(動画4)。開発が進み周辺が住宅に囲まれないことを祈るばかりです。

 下野市・壬生町周辺の古墳群(両市町教育委員会)によれば栃木県(下毛野)のこの地域には、5C末に忽然と大型の前方後円墳摩利支天古墳が登場し、6C初めから前半に琵琶塚古墳、後半には吾妻古墳と続いて築かれたようです。墳長はそれぞれ120m125m127mですから、代々の首長墓だということがわかります。いずれも思川沿いにあります。ずっと時期は下りますが、北に進むと既に紹介した牛塚古墳(クリックすれば飛べます)が6C末に、また径82mの超大型円墳(いずれアップ)車塚古墳が7C前半に築かれています。興味深いことに摩利支天にはじまり思川沿いに南から北に時間がたつにつれ築造地が北に上っていることです。このことに特段の意味があるのでしょうか。 

 琵琶塚古墳は動画からはあまり判然としませんが段築の一段目のテラスの幅が広いというこの地域の特徴を備えているようです。たとえば隣の上毛野にあたる群馬県高崎市の大室古墳群の中二子古墳に明瞭です(クリックすれば飛べます)。また周濠がめぐっていてそれを含めると200mを越す、まさに首長墓にふさわしい規模です。丁度発掘調査が行われており掘り下げた墳丘の断面から墳丘が単なる土の塊でないことがよくわかりました。古墳はまさに古代の土木技術を駆使した「作品」といえるのではないでしょうか。

 古墳には責任はありませんが、わかりにくいのは言及した(言及していないものもある)一群の古墳が小山市、下野市、壬生町にまたがっていることです。琵琶塚古墳は小山市にありますがパンフレットを作製したのは下野市と壬生町の教育委員会、発掘調査は小山市、部外者にはそのあたりの管轄がまったくわかりません。アクセスは下野市にある小金井駅から西に国分尼寺跡を目指し姿川を渡ったところを左折し南に下ると右手に琵琶塚古墳が見えます。徒歩40分。西口にある下野市観光案内所でわかりやすい地図をくれます。また琵琶塚、摩利支天を経て吾妻古墳に向かって歩く途中にしもつけ風土記の丘資料館があります。充実した展示内容です(撮影2016128日)。

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琵琶塚古墳基本データ

所在地 栃木県小山市大字飯塚

形状 前方後円墳

規模 墳長125m、後円部径75m 高さ11m、前方部幅70m 高さ9m 後円部三段、前方部二段築成

築造時期 6C

出土品 埴輪

特記事項 栃木県では吾妻古墳に続く第二位の規模、埋葬施設は不明


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