甲府盆地を見下ろす美しい前方後円墳


 動画1でおわかりのように甲府盆地を見下ろす標高425mにある復元された銚子塚古墳の姿は実に優美でした。思い浮かんだのは10㎞ほど南に下った甲府市にある甲斐銚子塚古墳(クリックすれば飛べます)にそっくりということでした。墳長は約6割程度と規模は小さいのですが、後円部径や高さ前方部幅など比率がよく似ています。専門的な見地からも類似性は指摘されているようで日本古墳大辞典(東京堂出版、1986)は甲斐銚子塚古墳(クリックすれば飛べます)とは墳形や副葬品や埴輪の製作技法からも類似性が指摘されていると述べています。

 古墳は八代ふるさと公園の一角にあり桜の季節ということもあり家族連れでにぎわっていました。よく整備され気持ちのよい墳丘です。古墳を身近に感じるにはこうした方法は有効に違いありません。もちろん、利用者がマナーを守ることは大前提ですが。

 説明板によれば、現在は後円部の裾だけ葺石が復元されていますが築造当時は墳丘全体が葺石で覆われ埴輪がめぐっていたようです。埋葬施設は後円部頂に丸太をくり抜いて、それを合わせ周囲を粘土でくるんだ粘土郭だったようで、その位置は動画3でわかります。江戸時代宝暦3年(1763年)に発掘が行われ銅鏡、鉄刀、鉄斧、玉類が出土した記録があるとも書かれていました。前期古墳だということは、後円部側から前方部をみるとよくわかります。裾幅が広がっておらず、いわゆる前方部の発達が中期以降と違いみられないのです。

 前方部の先には、陪塚でしょうか径23mの円墳、盃塚古墳が復元されています。築造時期は5Cにくだりますが、鉄鏃、鉄刀なども出土しています。

 アクセスですがJR中央線石和温泉駅から車で20分。今回、時間がなかったということもありこの古墳踏査の原則を破ってタクシーで現地に向かいました。実車時間20分ほど。結構な距離です。八代ふるさと公園は四季折々の花々が来訪者を迎えてくれるようです。是非、どうぞ(撮影日2016331日)


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岡銚子塚古墳基本データ

所在地 山梨県笛吹市八代

形状 前方後円墳

規模 墳長92m、後円部径48m 高さ7.5m、前方部幅41m 高さ4m

前方部 二段築成、後円部 三段築成

出土品 銅鏡、鉄刀、鉄斧、玉類、埴輪

史跡指定 県指定、盃塚は町指定

特記事項 本文中で指摘したように甲府市の甲斐銚子塚古墳との密接な関連が指摘されている

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