大室古墳群を形成する重要な一基
 今回は1018日にアップしました前二子古墳同様、群馬県大室古墳群の一角を占める小二子古墳を紹介します。繰り返しになりますが、大室古墳群を形成する前二子、中二子、後二子、それに小二子古墳が築造時と同じ場所にその美しい姿を見ることができる大室古墳公園は、全国各地に点在する古墳を中心とする公園のなかでも群を抜いた見事さです。この小二子古墳は墳丘の規模こそ38mと決して大きいとは言えませんが、動画で確認できるように周堀、それに二段築成の一段目のテラスの広さが実際よりも大ぶりな印象を与えてくれます。復原された埴輪列も実に興味深いといえます。
  キャプションでも触れましたが、前方部から後円部に進むにしたがって朝顔や円筒埴輪、馬の形象埴輪から人物埴輪へと転換していきます。東国豪族の威勢・大室古墳群(新泉社、2009)を書かれた前原豊さんは、大型の古墳の場合、視覚を重視してテラス面上の埴輪が正面を外側に向けて立っているのに対して、小二子の場合はそうはせず、後円部頂に埴輪を配列させていると述べています。そういう視点から埴輪列を見る方法もあるのですね。

 他方、いずれアップする後二子古墳と小二子は墳丘の造り方は似ている一方、前原さんは後円部の大きさに比べあまり土を盛らない前方部と地形を削り出しただけのテラスをあげて、省力化が進んだ古墳と位置づけています。そこに76本もの埴輪が立ち並んでいたわけですから、これを華麗な葬送の儀式といわずして何と言いましょう。しかし、畿内では6C後半ともなれば埴輪そのものが造られなくなっています。しかし、大室古墳群のように東国では埴輪生産は続きます。このあたりも興味深いポイントです。

 アクセスは前橋駅北口から日本中央バス西大室線で終点の大室公園下車。50分ほどかかります。本数は日中で午前2本、午後2本程度です。ご注意ください(撮影2015年9月30日)。

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小二子古墳(大室古墳群)データ

所在地 群馬県前橋市西大室

形状 前方後円墳

規模 墳長38m、後円部径30m 高さ5m、前方部幅18m 高さ?、二段築成

築造時期 6C後半

出土品 円筒埴輪、形象埴輪、須恵器、土師器、武器、装身具

史跡指定 大室古墳群全体として国指定

特記事項 動画に見るように横穴石室(無袖型)が後円部にある。復元すると全長6メートル、奥壁幅1.8メートル、高さ1.8メートル。現在は埋め戻されている。

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