駅前に忽然と現れる巨大前方後円墳
  三重県の古墳というと舟形埴輪が発掘された松阪市の宝塚古墳(いずれアップ)が思い出されますが、壬申の乱で大海人皇子が吉野を出て榛原(三陵墓古墳の最寄駅)、名張を通り伊勢に入ったといわれるこの地の古墳時代はヤマト王権とも密接な関係をもつ豪族がいたようで、いくつもの古墳が造られています。今回の美旗古墳群で最大規模の馬塚古墳はその一つです。美旗駅の目の前に墳長142mの堂々たる前方後円墳の姿が広がります。かなりの幅をとる周堀が巡っているだけに、実際の墳丘規模よりも大きく見えます。

 墳丘に登る前に周堀を半周して印象は、前方部端の幅が広い(長い)ということでした。100mもあります。後円部径よりも大きいのです。裾が大きく広がった中期古墳の特徴をもっていることがわかります。ところが、前方部の長さは後円部径の半分強しかありません。帆立貝型(618日アップの東京、野毛大塚古墳)ほどではないにせよ、前方部は短い、しかし幅は広いのです。これはYahooの空撮画像でもはっきりと確認できます。動画撮影の位置を示す概略図をご覧ください。馬塚古墳。美しい墳丘に加え、整備もきちんとされているのに一部の人々にしか知られていないのは残念です。

 後日そのいくつかを紹介しようと思っていますが、馬塚以外にも美旗古墳群には殿塚古墳(5C初)、毘沙門塚(5C央)、女良塚(5C後)、貴人塚(6C初)が駅から4-5k県内に位置しています。もっとも、墳丘がきちんと遠目にも確認できるのは馬塚と広々とした田畑に囲まれた貴人塚だけです。前方後円墳を模した美旗市民センター(駅から徒歩15分)には女良塚古墳出土の家形埴輪が展示されています。

 アクセスは、つい最近紹介した奈良県の三陵墓古墳と同様、近鉄大阪線(賢島方面行)に乗り、名張から二つ目の美旗駅下車。駅から北東方向に歩いてすぐになります(撮影2015年10月12日)。

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馬塚古墳基本データ

所在地 名張市美旗町中1

形状 前方後円墳

規模 墳長142m、後円部径98m 高さ14m、前方部幅100m 高さ 6m

築造時期 5C

出土品 土器、人物、馬形、円筒埴輪

史跡指定 国指定

特記事項 後円部径、前方部幅に比して前方部そのものの長さは50m
満たずやや短い。


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