雪化粧した墳丘を見たい三昧塚古墳
 今回は5C後半、中期古墳に位置づけられる茨城県行方市の三昧塚古墳を紹介します。といっても、築造時期に関して5C末を採用すると広瀬和雄さんの時期区分では後期古墳になります。霞が浦の周辺には前方後円墳を含む数多くの古墳が造られており、三昧塚はそのひとつですが(いずれ舟塚山古墳や対岸の富士見塚古墳も紹介します)、発掘された金銅製馬形飾付冠、金銅製垂飾付耳飾など副葬品の豪華さでも群を抜いています。動画3、4からおわかりのように、墳頂の埋葬施設の被葬者の頭部に冠が置かれた位置が図示されています。

 墳丘全体は次のような経緯から復原整備されています。昭和30年代に霞ヶ浦築堤用の土取りのために古墳が破壊されたことを知った茨城県の文化財担当者が東京大学、明治大学の研究者に発掘を依頼し、出土品を含め古墳が貴重であることが明らかになったとのことです。

 自分は三昧塚古墳に特別の思い入れがあります。動画1の最後に雪景色の静止画像を加えてありますが、2014年の2月関東地方を襲った大雪の翌日訪れた現地で、思わず息を飲みました。太陽に輝く白銀の墳丘の美しさといったらとても言葉では伝えることができません。残念ながら当時は動画は撮っていなかったので静止画像で我慢して頂くほかはありません。若かりし頃、この古墳の発掘に携わった明治大学名誉教授の大塚初重さんに年賀状にしたものをお送りしたところ、冠雪した三昧塚古墳ははじめてみたと喜んでくださいました。以来、再訪を考え、ようやく今回実現したというわけです。午後の陽射しを浴びた墳丘はまた別の美しさでした。


 アクセスは不便です。JR常磐線石岡駅から玉造行の関東鉄道バスで下番場あるいは次の沖洲で下車し徒歩で5分ほど。古墳は道路沿いの両バス停中間にあります。h本数は午前の早い時間、午後の遅い時間に1時間に一本。学生の通学時間に合わせているようです。11時代から14時代はありません(撮影2015年10月6日)。

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三昧塚古墳データ

所在地 茨城県行方市沖洲

形状 前方後円墳

規模 墳長85m、後円部径47m 高さ8m、前方部幅36.5m 高さ6m

築造時期 5C後半

出土品 変形神獣鏡など鏡2面、櫛、玉類、垂飾付耳飾、馬形飾付透彫金銅冠、

鹿角装大刀、挂甲、鉄鏃、勾玉形金銅製飾金具など

史跡指定 市指定 出土品の多くは県重要文化財

特記事項 埴輪も多数出土したが発掘前に業者が一か所にまとめたために

位置などは不明


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