天空の城として近年人気の高い朝来市の竹田城。そのすぐ近くに今回紹介する近畿で最大、全国でも四番目の規模を誇る円墳、茶すり山古墳があります。動画でお分かりのように聳え立つといった感じがぴったりです。もちろん尾根を切り開いて築いた古墳ということもありますが、ガイダンス施設のすぐ後ろは136号線がとおり、バックして遠くから全体像をとることは難しいのです。左手には古墳発掘のきっかけとなった北近畿豊岡自動車道が走り、二つの道路に囲まれてようやく茶すり山古墳は生き残ったという感じがします。聞けば北近畿豊岡自動車道の工事計画を変更して古墳を保存したとのこと。英断だと思います。


  動画キャプションにも書きましたが、墳丘は90m×78mの楕円形です。一般的な円墳のイメージとは少々違います。尾根を利用して造ったからでしょうか。円墳は、幾ちゃんのこだわりで いつか触れたように、前方後円墳、前方後方墳、方墳に続くランクといわれていますが、これだけの規模、そして、副葬された銅鏡、多量の玉類、甲冑2組と盾7点の武具、武刀、剣等の武器類からすると大変な地域の有力者の墓であったに違いありません。5C前半の時期の築造といわれていますからヤマト王権とのつながりも蜜であったと想像されます。


  余談になりますが最近、静岡県沼津市の高尾山古墳が、同様に道路工事計画に伴う発掘作業の結果、卑弥呼と対峙していた卑弥弓呼(ひみここ)の墳墓であるかもしれない高尾山古墳が発掘されました。築造は西暦230年ごろの墳長62m、東日本最古の前方後方墳といわれています。ところが沼津市議会は最近、賛成多数で古墳を保存しないことを決めました。沼津市も朝来市と同様の判断に立ってほしいものです。


   肝心の茶すり山古墳へのアクセスですが、公共交通機関を使った場合、かなり大変です。これも、こだわりで書きましたように、タクシーなどは使わず、公共交通機関と徒歩が私の古墳踏査の原則だからです。JR福知山線の和田山駅下車。午前中二本しかないコミュニティーバスでイオンモールまで行き、徒歩40分。迷ったので途中で道を聞いた方に送って頂きました。一日がかりでしたが訪ねた甲斐がありました。



朝来茶すり山古墳データ

所在地 兵庫県朝来市和田山筒江

形状 円墳

規模 90m×78mの楕円形 高さ18m 墳頂 36m×27m

築造時期 5C前半

出土品 円筒、形象埴輪、銅鏡、多量の玉類、甲冑2組と盾7点の武具、武刀、

剣等の武器類

史跡指定 国指定

特記事項 墳頂に二基の埋葬施設あり。第一主体部13.7m×10.5m 第二主体部

7.5m×3.7m 

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