出土品が貴重で知られる前方後円墳
 今回は5C初頭の中期古墳、兵庫県、加古川市の西条古墳群の一つ墳長99mの前方後円墳の行者塚古墳を紹介します。畿内の河内、和泉では超大型の前方後円墳である応神天皇陵(御廟山古墳)が、ついで仁徳天皇陵(大仙古墳)が築かれた時期にあたっています。
 墳径50mほどの人塚、尼塚古墳の両円墳と行者塚古墳を中心に小規模の古墳から成る西条古墳群ですが、住宅地のど真ん中に隣接する三基の古墳以外は、すべて住宅地として削平されたであろうことは現地を歩くと一目瞭然です。それにしても、よくぞこの三基が残ったと思わざるを得ません。そぼ降る雨の中落ち葉を踏みしめながら歩いた墳丘は、晴天下の古墳とはまた違った感慨に浸らせてくれます。

 100mほどの墳長は地方の首長墓としてはかなり大きく、四つもある造り出しのある墳丘からヤマト王権とも密接な関係をもっていたことが想像できますし、それは後円部の埋葬施設から発掘された大陸製と考えられる金銅製帯金具や馬具からもわかります(JR東加古川駅近くの加古川文化センターで展示)。これらの副葬品はまた、5Cはヤマト王権と朝鮮半島との交流が活発であったことを示しています。二つの円墳はいずれかの機会に紹介します。

 アクセスは加古川駅北口から神姫バスに乗り20分ほど「山手2丁目」で下車し、進行方向に左斜めに入る道があり直進するとまず人塚古墳が見え、次に尼塚があります。行者塚古墳はその左手に位置します。バスは1時間に一本ほど(撮影2014年12月4日、2018年3月12日)
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行者塚古墳データ

所在地 兵庫県加古川市西条山手

形状 前方後円墳 三段築成 葺石あり

規模 墳長99m 後円部径76m 高さ9m 前方部幅53.5m 高さ5.36

築造時期 5C初頭

出土品 家形埴輪を含む形象埴輪、金銅製帯金具、馬具等多数

史跡指定 国指定

特記事項 幅14mの周濠あり。後円部と前方部に計4か所の造り出し。

なお、規模については墳長90mから110mまで様々な見解がある。


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