古墳踏査の面白さは古墳そのもの、ハラハラドキドキ!石室そのものもさることながら、周辺の景色がどうなっているかを体感できることにあると思います。そんなことから極力、徒歩でということを原則にしていますが、古墳は全国に散らばっており、時間が限られていることからそうもいっていられないというのが現状です。タクシーも使わざるを得ないこともあります。先日、出雲の古墳と弥生墳丘墓を再訪しようと1泊2日の旅程を立てました。2週間天気予報(最近は精度が高い)によれば晴れです。期待は大です。着いた日に、隣の雲南市の松本古墳と神原神社古墳に行くことを考えました。早速、調べてみると、JAL便が出雲空港に到着するのが11時25分。空港連絡バスの発車が11時35分。出雲市駅に到着予定が12時05分とあります。ここからが難題です。雲南市への移動は山陰本線と木次線を利用しないといけませんが、13時14分までありません。最寄りの加茂中駅到着は14時14分。そこから神原神社古墳、松本古墳をまわるとなるとすべてタクシーでないと日暮れまでには作業を終えられません。
何とか別の方法がないか調べたところ、松本古墳のある雲南市三刀屋(みとや)バスセンターまでバスがあることがわかりました。終点手前の三刀屋小学校で下りれば、松本古墳までおそらく徒歩20分ほどのはずです。やったと思いました。ところが、このバス、1日に4便しかありません。
果たして出雲空港に到着して、空港連絡バスで移動して間に合うバスがあるのでしょうか。ネットで調べたところ、どうやら12時21分発というのが見つかりました。空港連絡バスが予定通り出雲市駅に12時5分に着けば16分の余裕があり十分間に合います。幸い、三刀屋行のバス停は空港線のすぐ横のようです。やったと思いました。
ただこの計画、JAL便も空港バスも遅れないというのが大前提です。出雲空港はよく霧で閉鎖ということもあるので心配です。幸いJAL便はほとんど遅れず出発しほっと一息、ところが機内アナウンスで気流の関係で相当の揺れが予想されるとのことでがっくり。プランBのJRとタクシーで回るしかないかなと思いました。ところが揺れもひどくなく、定刻より5分遅れで到着。空港バスは飛行機が遅れても待ってくれるとのことで、出雲市駅には遅れても12時10分には着き、めでたく三刀屋バスセンター行きのバスに乗れると一安心です。
ところがです。バスがなかなか発車しないのです、ドライバーさんはバスの外に出て客待ちの状態。イライラします。どうやら、空港バスの券売機の発券が混雑で遅れ、バスの乗客がこないのです。血圧があがります。既に発車予定時刻を10分もオーバーしています。到着が12時20分になったら、三刀屋バスセンター行きのバスまで1分しかありません。いやな予感です。と思っていたら最後の乗客が走ってバスに乗り込み、発車です。あとは祈るような気持ちです。
さて、このあとどうなったと思います。結論を急ぎます。道路もすいていて、出雲市駅に到着したのは幸いなことに12時15分。5分ほどの余裕で予定通り三刀屋バスセンター行のバスに乗ることができました。乗客は私を入れて3名。途中で2人下りたので貸し切り状態でした。いつものように過疎を目いっぱい感じながらの旅でした。予定どおり、そこから松本古墳へ。いずれアップしますが、事前に確認していたとおり草刈りが終わっていて、なかなか見応えのある前方後方墳でした。そして松本古墳から神原神社古墳を経由して加茂中の駅まではやむなくタクシーを利用。ハラハラドキドキの1日目は終わりました。2日目もタクシーは使わず、バス路線と徒歩で目的を達成することでき、助かりました。